2013年に発売されたPS4から早6年、これまでの周期的にそろそろ発表になるんじゃないと噂されるているPS5ですが、5月に入ってから続々と新情報がリークされてきました。
PS5開発者の情報やソフトハウスからのリーク情報も断片的に流れ始め、皆が口を揃えてスペック的には満点と言わしめるほどの完成度になっているようです。
そう、まるで何かのイメージ戦略のように。
性能は現行のハイスペックPC以上?
リーク情報によると、PlayStation5はCPUとGPUにAMDの次世代チップを使用し8K解像度とレイトレーシング・VRに対応。これまで発売された全てのプレステゲームが動作する下位互換を備えPS4ゲームの読み込みが15秒から0.8秒になるほどの高速データ転送が可能。これを5万くらいで販売するようです。
いや、確かに現在出揃っている最先端のパーツを全部ゲーム機用にビルドし直せばこれくらいのスペックになりそうですが、清々しいくらいのモンスターマシンっぷりで正直にわかには信じ難いところです。
PlayStation3の時もすごく煽り気味のスペックだったし、正直いくら発売が来年って言っても5万は無理でしょって言うレベルです。
PSVR 2のスペックも凄い
PSVR2は解像度が大幅に向上し120Hz対応、ワイヤレスでバッテリーは4~5時間持ち、FOVは220度・アイトラッキング機能も備えると言う、まさに現在考えられる「ぼくのかんがえたさいきょうのVR」と言った感じです。
PlayStation5と同時発売で3万円を切る予定とか、現在のPCVRが裸足で逃げ出すくらいとんでもないことになっています。
発売日はまだ未定だけど、ここで思わぬ急展開が
結構前からPS5は2019年には発売されると噂されていましたが、とりあえず2020年4月までに出る可能性はゼロとの公式発表がありました。戦略的に2020年の年末商戦に向けて準備をしている可能性が高そうです。
ここまで見た限りでは次世代PlayStationはこれまで同様、順当な進化を遂げゲーム業界も変わらず盛り上がって行くのだろうなと思えてきますが、ここでGoogleが全く別の切り口で斬り込んできました。
STADIAとゲームストリーミング
今年の3月にGoogleがゲーム業界に参入すると発表しました。その詳細はゲームのストリーミング配信化を軸にハードや端末を選ばない新たなプラットフォームを作ると言う非常にGoogleらしいもので、これまでのゲームプレイ環境を大きく変える力を持つとされています。
世間的にはまだピンと来ないゲームストリーミングですが、SONYもかなり前から「PlayStation Now」と言う同種のサービスを続けており、かのドラクエ10でもNintendo 3DS・dゲーム版(スマートフォン版)ではゲームストリーミング技術が使用されています。
既に先行しているサービスがありながら、なぜ今回のタイミングで大きな注目を集めているのかと言うと、ちょうどモバイル通信技術の世代が入れ替わるこの時期に(5GやWi-Fi6)Googleの技術と資金力で本格的にゲームストリーミングが整備されることや、もはや知らぬ者がいないであろう有名動画サイトYoutubeとの連携が大きなインパクトになっているからだと思われます。
モバイル通信がより高速化して行くと言うことは、それに合わせて基幹通信も高速化されることを意味し、総合的な通信品質が次世代に上がることが考えられます。
STADIAはYoutubeからそのままゲームストリーミングを開始できるそうなので、Youtubeが再生できる端末さえあればゲームをプレイすることができます。
ゲーム機本体や高スペックなPCを用意する必要が無いだけではなく、ChromeBookやFireTVなどのYoutubeが再生できる全ての端末をゲーム機にできると言う考え方はこれまでのプラットフォームには無かったものです。
これを受けてか、今月SONYとMicrosoftはクラウドとAIで提携することを発表しました。
明らかにSTADIAとGoogleに対抗するのが目的で、この2社がそれだけこの存在を重く見ていることがわかります。
ゲームプラットフォーマーの生き残りを賭け、ライバル同士が手を取ると言うまるで漫画のような展開になってきました。
今回のPS5の情報リークもこのSTADIAのインパクトを打ち消すための意図的なイメージ戦略だと思わず邪推してしまいます。
リモートプレイから見て取れるゲームストリーミングの可能性
とは言え、ゲームストリーミングなんてラグだらけで到底実用レベルではないと思われるかもしれません。実は筆者も昔はそう考えていましたがLAN環境のリモートプレイからその考えを改めることになりました。
PlayStasion4・XboxOne・Steamにはそれぞれリモートプレイ機能があります。機種ごとに映像劣化や遅延の差は異なりますが、その中でもSteamのリモートプレイは驚異的で「BlazBlue」や「GUILTY GEAR」等のコンボ格闘ゲームでもコンボがちゃんとつなげられるくらいのクオリティを持っています。
STADIAもこのくらいのクオリティでストリーミングが可能だとすると、あとはWANの通信品質さえ上がってくれれば何の問題も無いと感じるほどです。
もうPlayStation6は出ないかも?
レンタルビデオがストリーミングサービスに駆逐されたように、ビデオゲームもいつか必ずストリーミングサービスに取って代わる時が来ると思います。
もしSTADIAが思ったほど揮わず1年程度でコケたとしても、ここで火の付いたゲームストリーミング化の流れは止まらずに加速していくことになるでしょう。
今回のPlayStation5はそんな大きな変化の中で発売されることになりますが、もしもSTADIAが大成功を納めたら、これまでの勝ち負けとは違いPlayStationと言うプラットフォーム自体が無くなってしまうくらい危険な分岐点に立たされていると感じます。
果たしてPlayStationは生き残ることが出来るのでしょうか?
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