VR元年と呼ばれた年からはや数年…… OculusQuestの売れ行きはとても好調ではあるらしいのですが、日本ではVR自体の認知がまだまだ低く、その基本的な操作方法すらピンと来ない人が多い状況です。
ちょっと家族や友達に布教してみようかなと「まず、ライブラリのファーストステップってヤツやってみてよー」などと勧めてみたはよいものの、「えー、どこどこー?」と、右往左往された挙句に保存しておいたエ○動画などを間違えて開かれてしまっては目も当てられませんよね(笑)
そもそもそんな動画が入っているQuestを人に貸すなって意見は聞かなかったことにして、今回はそんな大ピンチに陥らないためにも、OculusQuestの画面を外から確認する方法をおさらいしておきたいと思います。
スマートフォンへミラーリング
一番最初にOculusQuestのセットアップをした時に、スマートフォンにOculusアプリをインストールされたと思いますが、そのアプリから接続されているOculusQuestを選択して簡単にミラーリングができます。
あまり映像品質(画質や遅延)はよくありませんが、この方法はもっともお手軽にOculusQuestの画面を確認することができます。



ちなみに、OculusQuestからもミラーリングをスタートできます。
先に、スマートフォンのOculusアプリを開いておいてください。

「ミラーリングを開始する」を選択
とりあえず、この方法がもっとも簡単・確実でおすすめです。
テレビへミラーリング
OculusQuestの画面をテレビで確認したい場合は、Chromecastのミラーリング機能(Google Cast機能と言うらしい)を持った端末をテレビに接続してミラーリングすることが可能です。
映像品質はスマートフォンと大差ありませんが、こちらも対応端末を持っていれば簡単にミラーリングすることができます。
Google Chromecast と NVIDIA SHIELD TV
当初は2018年10月以降に発売された第三世代のChromecastと4K対応モデルのChromecast Ultra、NVIDIA SHIELD TVの3つが使用可能とアナウンスされていましたが、OculusQuestの2019年10月のアップデートによって全世代のChromecast・Google Nest Hub・Chromecast内蔵テレビも使用可能となりました。

SHIELD TVはクソ高いのであまりお勧めできません。
正式にアナウンスされている中から選ぶとしたら、ほぼChromecastになるかと思います。
Amazon Fire TV
Fire TVはスマートフォンと同じようにアプリを追加することができるのですが、アプリの中にはChromecastのミラーリング機能をサポートするものがあり、OculusQuestはそのアプリのインストールされたFireTVへミラーリングすることができます。
FireTVは非常にカスタマイズ性が高く、ES File Explorerを使ってWi-Fi経由でファイルの出し入れをしたり、Perfect Viewer・VLC media playerを使ってNASに保存された漫画や動画を見たりすることも可能です。(APKのインストール・起動も容易に行えるのでエミュ等も入れたりすることができる)
そういう意味では非常に面白い端末なので、もし新規購入されるならFireTVをお勧めします(正直、全然アマプラ見てないw)
ミラーリングに使用するアプリは「OculusQuestのv18アップデートに対応した」と謳っているものを使用してください。とりあえず動作を確認したものがこちらになります。(OculusQuest2からのキャストでも動作するのを確認しました)
その他
Chromecastのミラーリング機能を持たない端末でも「OculusQuest → スマートフォン → 激安中華SmartTV」と言った感じに、スマートフォンにミラーリングした映像を更にミラーリングして裏技的に映すことが可能です。(ただし、映像品質はお察し)

PCへミラーリング
SideQuestのセットアップが済んでいれば、SideQuestに組み込まれたscrcpy機能が使えます。
細かいチューニングもできますが、とりあえず初期設定のままで問題ありません。




一応、Google先生に翻訳してもらった説明文も載せておきます。
・Always On Top Make scrcpy 最前面にscrcpyウィンドウを表示する。 ・Bit Rate ビット/秒で表される、指定されたビットレートでビデオをエンコードします。単位のサフィックスがサポートされています: 'K'(x1000) および 'M'(x1000000) ・Crop サーバーのデバイス画面を切り抜きます。値は、デバイスの自然な向きで表現されます。(通常、電話の場合は縦向き、タブレットの場合は横向き) MaxSize値は、トリミングされたサイズで計算されます。 ・Fullscreen フルスクリーンで表示する。 ・No Input デバイス制御を無効にします。(読み取り専用でデバイスをミラーリングします) ・Max FPS 画面キャプチャのフレームレートを制限します。0は無制限です。 ・Max Size ビデオの幅と高さの両方を値に制限します。他の次元は、デバイスのアスペクト比が維持されるように計算されます。0は無制限です。
PCとSideQuestはUSBで有線接続するのが基本ですが、SideQuestにはOculusQuestとの接続を保ったまま無線接続に移行できる機能があり、これと併用することで無線接続のままscrcpy機能が使えます。
無線でscrcpyを使用する場合は、先に無線接続に切替えてからscrcpy機能を使います。


USBケーブルを抜いても接続されたままになる
今回紹介されているミラーリング機能の中でもっとも映像品質が良く、Questに映った全てのもの(ガーディアンなども)がそのまま見れるので細かい検証に向いています。
余談ですが…
scrcpyはAndroid Debug Bridge(ADB)を利用してPC上にAndroid端末の画面をミラーリングするツールで、SideQuestにも取り込まれてはいますが、本来は全く別々のツールになります。
SideQuestはこのscrcpyに、Quest用にカスタマイズした引数を渡して呼び出しているだけなので、特にSideQuestを通さなくても個別に呼び出して使用することもできちゃったりします。(ちなみに「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\SideQuest\scrcpy」に入っている)

一応、知っておいて損はないかも?
最後に(と、言うか録画の話)
最近のスマートフォンにはOSレベルでミラーリング機能が搭載されており、OculusQuestも根っこはAndroid端末なので、同じようにミラーリングできるようなイメージですね。
ただ画面を映すだけではなく、一緒に録画もしたい場合は、
・素直にOculusQuestの録画機能を使う。(デフォルトで1024×1024で録画)

・SideQuestのscrcpyウィンドウを、Windowsの録画機能(Win + G)や、GeForce Experienceの録画機能(オーバーレイをONにして Alt + F9)などで録画する。※音声なし

・SideQuestでQuestと接続した後に、scrcpyを引数付きで実行する。(scrcpy.exe –record ファイル名.mp4) ※音声なし

引数次第でSideQuestから起動した時と同様にトリミング可能
これらの機能を使って録画する感じになります。(scrcpyは音声なしなので注意)
これで、あなたのOculusQuestに眠る秘密が守られれば幸いです…… と、言う冗談はさておき、一般ゲームと比べてVRゲーム映像っていまいちシェアされておらず、知る人ぞ知る世界から脱却できていないのが「なんか勿体ない」んですよね。
ぜひ皆さんも、これらの機能を使って回りの人々にVR体験をシェアしてみてください。
……と、取り繕ったところで今回は終わります(笑)
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