アップデートを重ねどんどん進化を続けている OculusQuest ですが、こちらの更なるアップデートが2月の第2週から配布されはじめました。
細かいアップデート内容は上の Oculusフォーラム や moguravrさん にも書かれているので割愛しますが、今回のアップデートでは OculusLink や ハンドトラッキングへのアクセスがより簡単に行えるように改良されているのが最も目立つポイントだと思います。
OculusLink と ハンドトラッキング機能は未だにβ版ではありますが、着々と OculusQuest のメイン機能としての統合化が進んでいる印象を受けました。
そんな更なる利便性の向上に喜んだのも束の間、OculusQuest が v13 に更新されたので OculusLink を使用する為には PC版Oculusアプリ も v13 以上に更新する必要があるのですが、今回は PC版Oculusアプリ を更新しても OculusLink が使用できるようにならない方々がネット上に溢れ、Oculusフォーラム は阿鼻叫喚の様相を呈しつつある状態に(笑)
筆者も見事にこのトラブルにブチ当たってしまい Twitter や Oculusフォーラム、reddit の OculusLinkスレッド を延々と彷徨うハメになりましたが、奇跡的に解決方法を発見された方が現れ OculusQuest v13 と PC版Oculusアプリ v14(公開テストチャンネル版) を使用し、再び OculusLink に接続することができるようになりました。(これはホントによく気付いたなと驚愕しましたよw)
英語以外のWindows環境だとかなり再現性が高いトラブルだと思われますので、とりあえず現在わかっている症状と、その対処方法をまとめみたいと思います。
PC版Oculusアプリのバージョンアップ
とりあえず、OculusQuest が v13 になった方は PC版Oculusアプリを v13 や v14 にバージョンアップしましょう。
基本的にはどちらも同じバージョンにするようにとアナウンスされていますが、今回は PC版Oculusアプリが v14 でも OculusLink が動作するようになっています。
筆者の環境では公開テストチャンネル(PTC)をONにしてアップデートすると、PC版Oculusアプリは v13 ではなく v14 になりました。
公開テストチャンネルをOFFにすると v12 に戻り、PC版Oculusアプリを一旦アンインストールしてインストールをやり直しても v12 になりました。
まず、ここから連携が取れていない印象がありますね。
解像度設定の問題
OculusLink を起動すると下の読込み画面からいくら待っても先に進まない状態になる場合があります。
単純に不安定になっているだけなら Quest やPC の再起動で簡単に直るのですが、これらを何度試しても一向に直りません。
これは以前から「Oculus Debug Tool (ODT)」で大きな解像度を設定すると起こったりしていたのですが、今回のバージョンから前に使用できていた解像度でも起こるようになってしまったようです。
とりあえず、Oculus Debug Tool で設定を変えていた方は、一旦初期設定に戻してみてください。
サウンドデバイスの問題
OculusLink を起動しても先ほどの読込画面の後、ほんの数秒(もしくは一瞬)で Quest のホーム画面に戻されてしまう場合はサウンドデバイスの設定が噛み合っていない可能性があります。
とりあえず、サウンドデバイス絡みでは2つの問題が確認されており、これを「サウンド コントロール パネル」から修正してみます。
タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリックして「サウンドの設定を開く(E)」→「サウンド コントロール パネル」を選択して開くか、「ファイル名を指定して実行」から呼び出してください。
入力して「OK」でも呼び出せる
既定のデバイス設定
以前のバージョンでは「Oculus Virtual Audio Device」を使用すると OculusQuest から音が出なかったりしていたので、あえてこれを使用しない方向で騙し騙し使っていたような感じだったのですが、今回はこれを使用するようにしないとダメです。
Oculus Quest v13でOculus Linkが使用不可になる問題、特定手順で解決しました。
1.サウンドのOculus Virtual Audio Device(再生/録音)を規定にする
2.公開テストチャンネル有効化でv14にする
3.ドライバのインストール
4.(…の読み込みで止まる場合)USBポートを変える、Quest・Oculusを再起動する pic.twitter.com/DWqT2n5ORP— トナ@VRChat (@tonavrc) February 7, 2020
再生タブと録音タブにある「Oculus Virtual Audio Device」を右クリックして「既定のデバイスとして設定(D)」を選択して設定します。
Twitterの画像のように「既定のデバイス」と表示されればこの設定はOKです。
今回はこちらのトナ@VRChatさんのツイートスレッドがとても参考になりました。
直らない方はこちらのスレッドを枝分かれも含め、隅々までチェックされることをお勧めします。
トナさんありがとうございました!
デバイス表示名の設定
かなり間抜けな感が否めませんが、デバイスの表示名が「ヘッドホン」になっていると OculusLink が起動できません。
これは該当する方が多いのではないでしょうか。
Oculus Virtual Audio Deviceの再生デバイスは”Headphones”の文字列を正確に含むこと、録音デバイスは”Microphone”の文字列を正確に含むことが起動の条件のようです。大文字・小文字の区別あり。
OKな例
“1233Headphones4566”
NG
“HEadphones”
“Headphone”
“ヘッドホン” pic.twitter.com/VtcACidcg0— トナ@VRChat (@tonavrc) February 7, 2020
上記の説明にあるように、設定された文字列が含まれていないとデバイスを認識できないようです。
デバイスをクリックして選択すると「プロパティ(P)」ボタンが押せるようになります。
このプロパティ画面からデバイスの表示名を「ヘッドホン」から「Headphones」に変更します。
筆者の環境では録音デバイスは英語のままだったので変更しなかったのですが、もしこちらも日本語になっていたら下の画面を参考に変更した方が良いと思います。
ウチもヘッドホンのデバイス名を修正したら動作するようになりました。
マイクの方は元々英語だったので変更していません。わかってしまえばなるほどと思えるけど、ユーザーが書換えられる部分を参照しているってどうなん?w
何はともあれ、トナさん、uyamanさんありがとうございました(^_^) pic.twitter.com/Pv88kd0KyR
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) February 8, 2020
Quest のバージョンを v12 に戻せないのでもう確認のしようがありませんが、v12 の音声問題もこれが関係しているような気がするのですががが……
デバイス名のリネーム解決法はこちらの方に教えていただきました。ありがとうございます。 https://t.co/HQbXGh7PJL
— トナ@VRChat (@tonavrc) February 8, 2020
冒頭にも書いていますが、これに気付くって相当凄いと思うよ(笑)
追記、グラフィックドライバの問題
PC版Oculusアプリの公開テスト版でOculusLinkがUSB2.0接続でも使用可能になった頃に、OculusLinkがまたもや動かなくなってしまったことがありました。
いくら待ってもOculusDashが出てこない
PC版Oculusアプリを公開テスト版から元に戻してもダメ、PCから一旦削除して再インストールしてもダメ、ログを読んでも原因が特定できず、Oculusサポートに動作ログを送ってみたりもしましたが、
- USB3.0ドライバの再インストール
- GPUドライバのアップデート
- Oculusアプリの修復
- GPUに省電力モードがある場合は通常モードにする
要約するとこんな内容で、あまり役には立ちませんでした。(ほぼ想像通り)
GPUドライバもこの時既に最新だったので、なかなか気付くことができなかったのですが、結果的にGeForceドライバを上書き再インストールすることで直すことができました。
不調だったOculusLinkがGeForceドライバの上書きインストールで直った。
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) May 18, 2020
元々、最新版が入っていたのでスルーしてたんだけど、知らないうちに変な設定になっていた模様(^_^;
どうやらGeForceドライバの設定によっても、OculusLinkが動かなくなってしまうことがあるようです。
また「GeForce Experience」にはゲーム画面の上に、「録画・スクリーンショット」等のアイコンやメッセージを表示したりする「ゲーム内のオーバーレイ」機能があるのですが、これがOculusLinkの動作に悪影響を与えてしまうことがあるようです。
こんなふうに「ゲーム画面に追加して何かを表示する」系のソフトやMODは要注意です。
動作しない方はこれらの機能を「OFF」にしてみてください。
デバイス設定の OculusQuest がオールグリーンに
念の為、PC側の設定が終わったら、PC と OculusQuest を繋いでいる USBケーブル外し、PCを再起動してください。
v12 の時は赤い「×」マークになっていた箇所が残っていたのですが、今回は全てグリーンのチェックマークになりました。
この状態で OculusLink を起動すると筆者の環境でもちゃんと動作しています。
(公開テストチャンネルのPC版Oculusアプリの方がバージョンが上なので表示されてしまうっぽい)
念のため、それぞれのバージョン表記も載せておきます。
あと、OculusLink が不安定になった時は PC版Oculusアプリ を終了させて USBケーブル を抜き差しすると簡易的に初期化できるように感じます。
調子にのって 切断 → 再接続 を繰り返すとPC版OculusアプリがバグってQuestを認識しなくなるが、USBケーブルを抜いて、PC版Oculusアプリを再起動すると直る。 pic.twitter.com/5con11fTOV
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) February 8, 2020
動作が不安定な時は、これを試してみてください。
最後に
前回もドタバタしましたが、今回は前回以上のドタバタっぷりです。
さすがβと言わざるを得ませんが、デバイス表示名のトラブルは筆者も虚を突かれたような感じで「なんだバカヤロー!」と言うよりはポルナレフのコピペみたいな気分になりました(笑)
こうしてこの世界にまた一つ新たなトリビアが生まれた(爆
こんなパターンもあると言ういい経験になったわw
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) February 8, 2020
近日中に修正されるとは思いますが、とりあえず現在進行形で大弱りしている方々の参考になれば幸いです。
~ おまけツイート ~
~ 今日のトリビア ~
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) February 8, 2020
OculusLinkはOculusボタンを4連打すると一時的にQuestメニューに戻れる
~ 今日のトリビア ~
— オタ趣味ブログ (@otasyumiblog) July 1, 2020
OculusQuestは人知れずマイナーアップデートして不安定になっていたりすることがあるので、「コントローラーの振動が消えた!」「壊れた!」とか大騒ぎする前に再起動してみよう。
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