【OculusQuest】日本語化されて使いやすくなったALVRでパソコン用のVRゲームを遊んでみよう【ALVR・SteamVR】

Oculus Quest
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パソコンとOculusQuestを接続して、パソコンで動いているVRゲームをOculusQuestで遊べるようにしてしまう「VRストリーミング」アプリ。その一角を担う「ALVR」の見た目がバージョン12で大きく変化しました。

本当はバージョン12がリリースされた時点で新しくなった部分をまとめて記事にするつもりでしたが、なんだかんだと忙しくなり、しばらく放置していたらなんとさらに更新が進みALVRが日本語化されているではありませんか!?

OculusQuest2も無事に()発売されかなりの反響があったようですし、これはサボり散らしている場合ではないと言うことで、今回は新しくなったALVRを取り上げてみたいと思います。

「ALVR Experimental v11」からの更新情報(過去の更新情報は過去記事をご覧ください)

ALVR v12.0 beta 1 (2020/07/22)
ALVR v12.0 beta 2 (2020/07/26)
ALVR v12.0 beta 3 (2020/07/29)
ALVR v12 (2020/08/05)

ALVR ServerのウィンドウがHTMLベースのダッシュボードとして生まれ変わり、モバイルブラウザやVR画面の中からアクセスできるようになりました。(VR中はメニューボタンの長押しで呼び出せる)

ウィンドウデザインの洗練に伴い設定項目やヘルプ表示も見直されかなり扱いやすくなりました。新しく追加されたセットアップウィザードでALVR Serverの設定値がいくつかのプリセットから選択できるようになり、設定項目の意味がよくわからない方でも手軽に扱えるようになったのはかなり大きと思います。

ALVR v12.0.1 (2020/08/06)
ALVR v12.1.0 (2020/08/23)
ALVR v12.2.0 (2020/09/03)
ALVR v12.3.0 (2020/10/02)

ちょっと前のバージョンからダッシュボードの多言語化が進んでいたのですが、今回の更新で遂に日本語も対応されるようになりました。多くのヘルプも日本語化されたので設定が非常にわかりやすくなっています。

ALVR v12.4.0 (2020/10/13)
ALVR v12.4.1 (2020/10/14)

ALVR v12.5.0-pre.1 (2020/10/23)
ALVR v12.5.0-pre.2 (2020/10/25)
ALVR v12.5.0 (2020/10/28)

Quest2用のデフォルト解像度が設定されたお陰で100%設定でもかなり映像が鮮明になりました。
ウィンドウを黒配色にできるようになったので、白いウィンドウ背景が目に痛い方も安心。

ALVR v12.5.1 (2020/11/02)
ALVR v12.6.0 (2020/11/05)
ALVR v12.6.1 (2020/11/09)
ALVR v13.0.0 (2020/11/23)

Quest2はリフレッシュレート90Hzに対応。少し前にVirtualDesktopに追加されたステージトラッキングなどの機能も追加されています。

ALVR v13.1.0+server (2020/11/30)

このバージョンからALVRサーバーと同時にSteamVRが立ち上がるように変更され、ALVRドライバのインストールが非推奨となりました。

ALVR v13.2.0+server (2020/12/02)
ALVR v13.2.1+server (2020/12/02)
ALVR v13.1.0+client (2020/12/06)

ALVR v13.5.0 (2020/12/14)

ALVRのアイコンが新しくなり、これまで圧縮ファイルで配布されていたALVRサーバーがインストーラー形式で配布されるようになりました。このインストーラーはVisual C++ランタイムも一緒にインストールしてくれるようです。(Virtual Audio Cableは相変わらず個別にインストールが必要)

ALVR v13.5.1+client (2020/12/15)
ALVR v14.0.0-beta.1 (2020/12/26)
ALVR v14.0.0-beta.2 (2020/12/27)
ALVR v14.0.0 (2020/12/29)
ALVR v14.1.0 (2021/01/10)
ALVR v14.2.0-beta.1 (2021/01/23)
ALVR v14.2.0-beta.2 (2021/01/28)
ALVR v14.2.0-beta.3 (2021/01/29)
ALVR v14.2.0 (2021/01/30)
ALVR v14.2.1 (2021/01/31)

今回、初めてALVRを導入される方はパソコンにあらかじめ「Steam」と「SteamVR」をインストールして起動確認をしておいてください。

SteamVRの「起動」ボタンを押して
一度、SteamVRの起動を確認したあとに終了しておく

家の中のネットワーク環境(LAN)も大事なので、初めての方は下のテンプレもご参考ください。

LANの構成について

OculusQuest 1/2(OculusGo・GearVR)を無線LAN機能を搭載したWi-Fiルーターに接続し、VRアプリを動かすパソコンはこのルーターに有線LANケーブルで接続するようにします。

インターネット

(ここの速度は関係ない)

モデム(光・ADSL等)

(ここの速度は関係ない)

OculusQuest -- 無線LAN --→ Wi-Fiルーター ←-- 有線LANケーブル --→ PC

光回線やプロバイダ速度などのインターネット側(WAN)の速度は特に関係ありません。
あくまでローカルエリアネットワーク内(LAN)での速度が重要です。

OculusQuest(OculusGo・GearVR)の Wi-Fi は IEEE802.11ac を2ストリーム、OculusQuest2 ではさらにIEEE802.11ax を2ストリーム扱うことができます。

Oculus Quest(OculusGo・GearVR)IEEE802.11ac (Wi-Fi 5)866Mbps (最大)
Oculus Quest 2IEEE802.11ax (Wi-Fi 6)1201Mbps (最大)

Wi-Fiルーターはこれよりも高速に通信できるものを使用し、パソコンとルーターを接続するLANケーブルも1Gbps以上で通信できるものを使用してください。ケーブルのカテゴリー(グレード)で言うと5e以上

ルーターの性能が低いと通信が途切れて映像が不安定になったり、ルーターが高温になってハングアップしたりするので、それなりの安定性・耐久性をもったルーターを使用し、できるだけ他の接続(スマートフォンやゲーム機などの接続)を控えて負荷が減るように心掛けた方が良いです。

ちなみに、筆者が使用しているルーターとLANケーブルはこちらです。参考程度にどうぞ。

 

Windows10 の「モバイルホットスポット」や スマートフォン にある「テザリング」などの Wi-Fi 機能でも Quest を接続することは可能ですが、これらの機能では日本の電波法による制限により 11ac・11ax を含む 5GHz 帯のWi-Fi 電波が使用できなくなっています。(一部裏技的に使用できるものもあるにはある)

この場合は 11g や 11n などの 2.4GHz で Quest と接続することになりますが、映像がガクガクしたり遅延が大きくなったりコマが飛んだりして安定せず、本来の性能が発揮できないことが多いのでお勧めできません。

ALVRのインストール

こちらのページから最新の「alvr_client.apk」と「alvr_server_windows.zip」を入手してきます。

Releases · alvr-org/ALVR
Stream VR games from your PC to your headset via Wi-Fi - alvr-org/ALVR

「alvr_client.apk」はOculusQuestにインストールするモバイルアプリ、「ALVR_Installer ~ .exe」はパソコンにインストールする通信プログラムになります。

「alvr_client.apk」のインストール

モバイルアプリはSideQuestなどのプログラムを使用してOculusQuestにインストールします。

SideQuestのセットアップとモバイルアプリのインストールは過去の記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。(ちょっと面倒なので注意)

「ALVR_Installer ~ .exe」のインストール

ダウンロードしてきたインストーラーを実行してサーバーをインストールします。

基本的にはどんどん先に進めていくだけでOK
もう一個のウィンドウの方も「Close」で閉じる
デスクトップにショートカットができる

セットアップ

OculusQuestでALVRを使用する前にパソコン側で「ALVR Launcher.exe(上のアイコンのプログラム)」を起動しておきます。

初回起動時はこのような「セットアップウィザード」が出てきます。

はじめてパソコンのVRアプリを使う方が特にやらかしがちなのが、ALVRを使う前にSteamVRを1度起動させて閉じる部分(SteamVRの初期設定が保存される)だと思います。

上手く動作しない場合は、セットアップウィザードで説明されているランタイムのインストールなども行ってみてください。

※「ALVR v13.5.0」から追加されたインストーラー(ALVR_Installer ~ .exe)が、このランタイムを一緒にインストールしてくれるようになりました。以下の手順は不要となりましたが、念のためしばらく残しておきます。

ランタイムとはプログラムの部品のようなもので、ALVRの動作にはこちらのVisualC++ラインタイムが必要となります。

WindowsUpdateでもインストールされるようですが、ALVRが動かなかった場合はこちらも併せてインストールしてみてください。

これをダウンロードしてWindwosにインストールする

ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストーラーが起動します。
そのまま先に進めてパソコンにインストールすればOKです。

※ インストールした後は、念のためパソコンを再起動しましょう。

Virtual Audio Cable」は仮想オーディオデバイスと呼ばれるもので、主にパソコンの音をミキシングしたりする目的で使用します。

ALVRはこのデバイスを利用してOculusQuestのスピーカーに音声を出力したり、OculusQuestのマイクをパソコンで使えるようにします。こちらもパソコンにインストールしておいてください。

ダウンロードはこちらから

ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストーラーが起動します。
そのまま先に進めてパソコンにインストールすればOKです。

※ インストールした後は、念のためパソコンを再起動しましょう。

セットアップウィザード終了
日本語になったお陰でとてもわかりやすい

ALVRドライバの登録 (※ v13.1.0以降は非推奨となりました)

v13.1.0からALVRサーバーの起動と共に待機状態のSteamVRも一緒に立ち上がるようなり、それに併せてALVRドライバの登録が非推奨となりました。(いろいろと干渉トラブルがあったせい?)

Driver4VR(Lighthouse用トラッカーやKinect等を併用してフルトラッキングできるようにするドライバ)などの外部ドライバ使用する場合のみALVRドライバのインストールが必要とされています。

セットアップが終了したら、最後にALVRのドライバをパソコンに登録します。

「インストール → ALVRドライバを登録」からドライバを登録する
セットアップでは登録してくれないのでハマりがち

ALVRドライバはいつの間にか登録解除されていたりすることが多い(他のアプリが干渉を恐れて勝手に削除してるっぽい)ので、ALVRを使う度にドライバが消えていないかチェックするようにしましょう。

ALVRドライバが登録されていないとSteamVRがエラーを出して正常に動作しません。

また、SteamVRの設定ファイルの整合性が変になっている時も同じエラーが出る場合があります。

パソコンを再起動してOculusLinkを使っても上記のエラーが出て直らない時は、SteamVRを終了させた後「C:\Program Files (x86)\Steam\config」内のVR関連の設定ファイルを別のフォルダに退避させてSteamVRを起動すると設定が初期化されます。

このフォルダにSteamの設定とSteamVR関連の設定ファイルが入っている
「steamvr.vrsettings」「steamapps.vrmanifest」などがVR関連の設定ファイル
「vrappconfig」フォルダ内にもVRアプリの設定が入っている

これらを試して動作するかどうか確認してみてください。

ALVRアプリの起動

ALVRはOculusストアのアプリではないので、こちらの「提供元不明」メニューから起動します。
ユニバーサルメニューになって場所がわかり難くなりましたが、ちゃんと起動できるのでご安心を。

接続のしかた

セットアップが終わったら、まずは初期設定のまま動作確認してみます。
パソコンのALVRサーバーを起動させたまま、OculusQuestのALVRを起動してみてください。

OculusQuestのALVR(ALVRクライアント)の接続待ち画面

OculusQuestにこの画面が表示されたら、ALVRサーバーのウィンドウを見てみましょう。

パソコンとOculusQuestが同じネットワークに接続されていれば「新しいクライアント:」の下にOculusQuestのIPアドレスが表示されます。

「Trust」ボタンを押すとそのOculusQuestが「信用済みクライアント:」に登録され、以後自動的に接続されるようになります。

特に問題無ければVRストリーミングが始まります。
OculusQuestにSteamVRの画面が表示され、ALVRサーバーの「コントロールパネル → 接続タブ」には「ストリーミング統計情報」が表示されるようになります。

OculusQuestをかぶって、SteamVRのメニューからVRアプリを起動して遊んでみましょう。

とりあえず、Steamの無料VRアプリ「The Lab」などで試してみるのがお勧めです。

ALVRサーバーとOculusQuestのALVRクライアントが接続されても、SteamVRが自動起動されずVRストリーミングが開始されないバグがあります。(パソコン立ち上げ後、一度もSteamVRを起動していない時に起こりやすい?)

その時は、右上の「VR」ボタンを押して手動でSteamVRを起動してみてください。

「VR」ボタンを押してSteamVRを手動で起動する

無事に起動できましたでしょうか?
次の項目からは、ALVRサーバーの設定について触れてみたいと思います。

コントロールパネル

OculusQuestとの接続状況を確認する画面。

接続しているOculusQuestのIPアドレスやストリーミング統計情報が表示されます。

設定

ALVRサーバーの主な設定はこの画面で行います。

各項目の右側にヘルプ表示アイコンデフォルト設定に戻すボタンがあり、内容がかなりわかりやすくなりました。

「Show advanced options」のスライドをONにすると更に詳細な設定項目が表示されます。

「Show advanced options」のスライドをONにすると
さらに詳細な設定項目が表示される

一通り設定を変更した後に、右下の「SteamVRを再起動」ボタンを押してSteamVRが再起動されると変更が反映されます。

映像

VRストリーミング時の映像に関する設定をするタブ。

セットアップウィザードで入る規定値を微調整しながら、自分の環境に合った設定を探してみましょう。

・Refresh rate
 1秒間の描画コマ数。Quest1は72Hz固定、Quest2はさらに80Hz・90Hzが選択できる。

・解像度
 映像の大きさ。100%がQuestのネイティブ解像度。
 解像度を大きくすると映像が鮮明になるがデーター量と遅延が増える。
 解像度を小さくすると映像がボヤけてくるがデーター量と遅延が減る。

・フォービエイテッドレンダリング
 映像の中心部以外の解像度を落とし、データー量を削減して遅延を減らす機能。
 中心部と周辺部で解像度が別々になり、その境目がハッキリ見えるくらい解像度が下がる。

・色補正
 明度・コントラスト・彩度・ガンマ・シャープネスを設定できる。

・ビデオコーデック
 映像の圧縮規格(圧縮方式)。H.264とHEVC(H.265)の2種類から選択する。
 H.264の方が規格が古く、古い故に互換性が高い。HEVCに比べ負荷が軽めだがあまり画質がよくない。

・映像ビットレート
 Questに送る映像を指定したビットレートに圧縮する機能。
 増やすとノイズが減り画質が良くなるが、データー量と遅延が増える。
 減らすとノイズが増え画質が悪くなるが、データー量と遅延が減る。

 ビットレートの差は映像が大きく変化したとき(クイックターンした時など)などに顕著に現れ、ビットレートを高くすると映像が大きく変化した時のノイズが減ります。

・60Hzに強制
 OculusQuestの画面の更新頻度(FPS)を60コマに固定する。

いろいろと項目があるので迷ってしまいそうですが、最終的にはデーター量を増やして「画質」を取るか、データー量を減らして「遅延」を減らすかのどちらかを選択するような感じになります。

筆者の環境では、セットアップウィザードでトラッキングを「高速」、パフォーマンスを「見栄え重視」に設定した後に、解像度「100% ~ 150%」、フォービエイテッドレンダリング「4.5」、垂直オフセット「0.04」に変更。この状態でSteamVR HOMEの遅延が55~65msくらいで、画質・遅延的になんとか許容範囲かなと言った感じです。

音声

VRストリーミング時の音声に関する設定をするタブ。

・ゲーム音声のストリーミング
 VRモード時の音声を「オーディオ機器の選択」で指定したデバイスで再生する。
 OculusQuestのスピーカーから音声を出したい時は、チェックを入れて「Cable Input (VB-Audio Virtual Cable)」を選択する。

・マイクのストリーミング
 OculusQuestのマイクを使用したい時は、チェックを入れて「CABLE Output (VB-Audio Virtual Cable)」を選択する。

上記の設定をしてもうまくいかない場合は、ALVRサーバーを起動する前にWindowsのサウンド設定のデバイスをVB-Audioのものにしておきましょう。

HMD

OculusQuestを何のHMDとして扱うかを設定するタブ。

・HMDエミュレーション
 OculusQuestをどのHMDとして扱うかの設定。
 基本的に「Oculus Rift S」を使うが、Viveしか対応していないアプリを使う時は「HTC Vive」にする。

・トラッキングフレームオフセット
 姿勢予測アルゴリズム用のオフセット値。

・3DoFに強制
 強制的に3DoFモード(3自由度)にする。

・コントローラー
 Touchコントローラーを使うかどうかの設定。

 ・コントローラーエミュレーション
  Touchコントローラーを何のコントローラーとして扱うかの設定。
  「Oculus Rift S」「Valve Index」「HTC Vive」の3種類から選択可能。

 ・Tracking speed
  Touchコントローラーのトラッキング速度の設定。高速にするとコントローラーの遅延が減る。

 ・振動の強さ
  Touchコントローラーの振動の強さ。

 ・Tracking Space
  Oculusボタン長押しでできるヘッドリセットの挙動を変える機能。VIVEの「Lighthouse」などの異なるトラッキングシステムとの位置調整を楽にする機能で、Quest単体で使用する場合は全く関係ない。
  Local – ヘッドセットの位置を中心としてトラッキングする
  Stage – SteamVRで指定された位置を中心としてトラッキングする

コントローラーエミュレーションを「Valve Index」にした状態でOculusQuestのハンドトラッキングがONになると、Indexコントローラーに対応したアプリで5本の指が動かせるようになります。

接続

通信に関する設定をするタブ。

・スロットリングの無効化
 チェックすると、スロットリングを無効化してデーターを出来る限り早く送信するようになる。

・バッファオフセット
 クライアントのバッファサイズを設定する。

・ドロップフレームの抑制
 フレームのコマ落ちを抑制する。

・積極的キーフレーム再送
 パケットロスがあった時、映像のキーフレームの間隔を100msから5msに減少させる機能。

その他

ALVRサーバーの確認ダイアログの設定をするタブ。

・Theme
 ALVRウィンドウの色デザインを変更する。

・初期化の確認ダイアログ
 チェックを外すと各項目の初期化ボタン「↻」を押したときの確認が出なくなる。

・再起動の確認ダイアログ
 チェックを外すと「SteamVRを再起動」ボタンを押したときの確認が出なくなる。

インストール

この画面では、最初に出てきたセットアップウィザードの呼び出し・ファイアウォール設定の追加・削除・登録ドライバの削除が行えます。

ALVRサーバーをアンインストールしたり、新しいバージョンに更新する時は、それらを行う前に「ファイアウォール設定の削除」と「ALVRドライバの削除」を行ってください。(古いALVRドライバは必ず削除する)

情報

ALVRのバージョンやコミュニティの情報、アップデートの確認などができる画面。

「Check for updates」ボタンでアップデートの確認ができる

最新情報やトラブルシューティングが見たい方は、ALVRのGithubDiscordをチェックしてみましょう。(ただし、どちらも英語)

VRモード中にALVRサーバーのダッシュボードを表示する

左コントローラーの「三」ボタン(オプションボタン)を長押しすると、VR画面にALVRサーバーのウィンドウが表示されるはずなのですが……

ウチの環境では上手く動きませんでした(^_^;

一応、既知の不具合だそうなので修正され次第加筆しようと思います。

それではVRゲームをやってみよう

これらは全てOculusQuest1とALVR v12.3.0で遊んでみたものの感想になります。(OculusQuest2を使用しての感想では無いので注意)

Half-Life: Alyx

現在のVRゲーム最高峰と言えばおそらくこれ。
VRファンで知らない人はいないくらいの鉄板タイトルですね。

ゲーム内容的には「掴む・投げる・銃撃する」など結構オーソドックスなVRゲームと言った感じなのですが、Half-Life: Alyxはとにかくオブジェクトとシーンの作り込みが凄まじく、ぶっちゃけこれだけで「VR最高峰」の冠を獲得してしまうほど極まっているレベルにあると言えます。

何気ない場面でも絵になる驚異のシーン作り
オブジェクトの粗や雑っぽさは一切感じない

難易度的にそこまでシビアなゲームではないのでALVRでも一通り遊ぶことはできそうですが、普通に銃撃するだけでも少し遅延を感じてきます。(物を投げる時はアンダースローでゆっくりめに投げるなどの工夫が必要)

景色が非常に作り込まれているだけに、ある程度の遅延は目をつぶって画質を取るか、画質を下げて(ALVRの「設定 → 映像」から解像度やビットレートを下げる)遅延を減らすか悩ましいところです。

Touchコンのバインドは全く問題無ありませんでした。
クリアまでは10~15時間とそんなに長いゲームではありませんが、かなり満足なVR体験ができるゲームだと思います。まだ未プレイの方はぜひプレイされてみてはいかがでしょうか。

(日本語対応アリ)

Blade and Sorcery

ステージの中に次々と湧いて襲ってくる敵を武器と魔法を駆使しながら打ち止めになるまで倒していくゲームです。

単純なWave制ゲームでストーリーとかも無いので結構ミニゲーム感が強いのですが、このゲームは他では味わうことが出来ないリアルな殺戮を楽しむ(?)ことができます。

最初の家ではステージ選択や武器のちょっとした練習などが行えます。

チュートリアルなどは一切無い投げっぱなし仕様なので、武器や魔法の使い方はSteamのコメント欄などを読んで予め押さえておきましょう。

Waveが始まるとステージのあちこちから敵が湧いてきます。
これを打ち止めになるまで倒し続ければステージクリアです。ルールは非常に単純。

基本的にはステージに置いてある武器や盾を掴んで、これを実際に振り回しながら戦うよくあるタイプのチャンバラゲームなのですが、このゲームでは物理演算処理を使った非常に自由度の高い戦い方が可能となっています。

武器や盾だけではなく敵の体のあちこちにも掴み判定があり、掴んだ敵を壁や柱に叩きつけたりステージにある罠に刺して倒してみたりすることもできます。

敵の構えや攻撃モーションは固定でパターンもそれほど多くはありませんが、ダウンしたり絶命した敵は物理演算で姿勢を崩すようになっていて、その気になれば掴んで盾代わりに使うこともできちゃったりします。首や手足が飛んだりする欠損表現も普通にあるので苦手な人はご注意を。

武器や魔法で戦うだけではなく素手で直接殴ったりもできます。

正直、攻略を楽しむゲームと言うよりも殺戮の生々しさを楽しむリョナゲーと言った方が近いような気がします。

この暴れっぷりを見ると無線で遊べるQuestに向いていると思いませんか?

もともと凝ったグラフィックが売りのゲームではないので、多少画質を犠牲にしてでも遅延が極限まで減るように設定して暴れまわりたいですね。(家具や壁を殴らないよう注意)

(日本語対応なし:対応していないがあまり問題にならない)

Gal*Gun 2

個人的には「Half-Life: Alyx」に以上にお勧めしたい「ぎゃる☆がん2」です。

前にも取り上げているような気がしますが、筆者のお気に入りなので突っ込まないでいただければ幸いです。きっとこれからも不死鳥のごとく取り上げてはGoogle様からお叱りを受けることを繰り返して行くものと思われます(笑)

りーすさんが体調不良だって?

連日の悪魔退治で溜まりに溜まったダークパワーを主人公のモテオーラで浄化しようと言う流れになり、そのままドキドキモードに突入します。

日本のゲームって一通り遊んだらほぼやらなくなってしまうものが多いのですが、このゲームは普通に遊んでて楽しい気分になれるので今でも定期的に立ち上げてしまいますね。

筆者の場合、全然タイプは違いますが「Elite Dangerous」や「Euro Truck Simulator 2」も離れては戻りを繰り返しているゲームになっています。また戻りたくなるゲームって結構貴重かも。

ドキドキモード終了
このゲームはマジでVRで遊ぶべきだと思う

来年1月末に初代ぎゃる☆がんのリマスター版が発売される予定なのですが、VR対応に関しては何もアナウンスが無くどうなるのか非常に気になるところです。(今のところ無さそうな感じ(涙))

ぎゃる☆がん2単体ではVRモードで遊ぶことができません。新規購入される方は本体と「Gal*Gun 2 – Doki Doki VR Mode」がセットになった「Gal*Gun 2 – VR Bundle」が少し安めなので、そちらをお勧めします。

(日本語対応アリ)

VR Coaster Madness

パソコンにReviveをインストールしているとALVRを使用していてもOculusストアのRiftアプリが遊べるようになります。(一部正常に動かないものもある)

こちらはアーリーアクセス(試作段階のもの)となっていた「VR Coaster Madness」です。

タイトル画面からいろいろキてますね(笑)
目の前にあるテーブルには銃やマガジンが置かれ、後ろと左右がシューティングレンジみたいになっています。

正面に並んでいるゾンビを撃つとローディングが始まりました。
ローディングが終わると、場面は一転してジェットコースターに乗った状態からスタートします。

未完成のゲームなんで銃撃するシーンはまだ出来ていないのかと思いきや、なんともう少し進むとゾンビと戦う場面が用意されているようです。

Oculusストアでは低評価の嵐でレビュー投稿も去年の夏で止まっています。ググってもホームページが出てこないので開発が進んでいるかどうかも怪しい状態のように思えてきますが、果たして正式リリースされる日は来るのでしょうか……(笑)

(日本語対応なし)

Lies Beneath

こちらはRift版のLies Beneathです。
日本語対応されているので遊ぶのに困ることは無いのですが……

まぁ、見た目通りめちゃくちゃ怖いんですよね(^_^;)

ちなみに、この画像と下の3枚はQuest版の画像(ゲーム開始時の動画がQuest版しか残っていなかった(^_^;))
Rift版とほぼ変わっていない

交通事故ではぐれてしまった父を探して深い森の中を彷徨うサバイバルホラーゲームなのですが、銃を入手する3章からは迫りくる敵をガンガン撃ち倒しながら突き進むゾンビシューティングゲームに豹変します。(銃が手に入るとあまり怖くない(笑))

拾った武器で敵を殴る・拾った罠を投げて敵を倒す・爆発物を投げて銃で撃って爆破で敵を倒す・食料を掴んで食べて(口元に持っていく)ライフを回復するなど、VRゲームっぽい基本的な操作は一通りできます。

道を進みながらストーリーを読み解いていく要素もあり、ボリュームもかなりある方なので怖いのさえなんとかなるなら普通にオススメできる良作です。

バイオハザード3の「追跡者」っぽい敵
基本的に倒せないので逃げの一手
人形を掴んで燃やそうとしたら後ろからバッサリやられてしまいました
「お前はもう死んでいる」って北斗の拳かよ(笑)

このゲームはこんな調子のおどろおどろしい20章(!)を駆け抜けて行く感じになります。
この手のゲームに慣れている方でもクリアまで10時間以上はかかるのではないでしょうか。

もともとOculusQuest向けに作られたゲームでグラフィックやオブジェクト数はかなり控えめに作られているのですが、ハイセンスなグラフィックデザインと卓越したゲームデザインで上手にカバーされているので特にショボさを感じることは無いと思います。

Rift版はOculusQuest版のベタ移植で内容は全く一緒です。(強いて差があると言えば、四隅のFFRが見えるか見えないかくらい)クロスプレイ対応でOculusQuest版を買えばRift版も同時ゲットできるところもポイントですね。

(日本語対応アリ)

Lies Beneath on Oculus Rift | Rift VR Games
リーズ ベニーズは大量のアクションを含むシングルユーザー向けのホラーゲームである!アラスカ州スランバーの静かな町で恐ろしい何かが起こっている。さて、大学生に戻ったメイは故郷の恐ろしい町民や何かに感染した不気味な化け物から父親を救うため戦わなければならない。スランバーの秘密とメイの過去を明らかにしながら、恐ろしいシナリオ...

Asgard’s Wrath

SteamVRの作り込みトップが「Half-Life: Alyx」なら、Oculusストアの作り込みトップはおそらくこれ。
ゲームデザイン・グラフィック・演出・システムなどなど、どれを取っても間違いなく一級品の大作VRゲームだと思うのですが、なんでこんなに話題に上がってこないのか不思議なくらい不遇なポジションにいるゲームだと思います。

大作ゲームってそのゲームの中にまた別のミニゲームがあったりして、一つのコンテンツで複数の遊びを提供する複合エンターテインメントってイメージがあるのですが、今のVRゲームでその域まで作り込まれているのはおそらくこの作品だけなのではないでしょうか。

ゲームをスタートさせると結構長めのオープニングが始まります。
自分は駆け出しの神様と言う設定でとにかくデカイ巨人のような存在となっています。

物語は人間の英雄ログンバルドの艦隊が巨大なクラーケンと戦っているシーンから始まります。

この戦いには神様ロキも加勢しているのですが、そのあまりに不甲斐ない戦いっぷりに艦隊は壊滅。これを見かねた神に「もうよいわー!(怒)」とロキは連れ戻され、代わりに主人公が戦うミニゲームが始まります。これがかなりゴッドオブウォーを意識したような演出になっていて異様に盛り上がるんですよね。

なんとかクラーケンを撃退したものの、これに挑んでしまった無謀な英雄ログンバルドは艦隊を全滅させた愚か者の証明として「愚者の石」を残し、海の藻屑と消えてしまいます。

エーギルの館でロキと再会した主人公は上手いことそそのかされ「愚者の石」を対価に師弟関係を結ぶことになります。ボイスやセリフも日本語にしっかりとローカライズされているので、声優さんの声や演技からロキの胡散臭さがバッチリ伝わってきます(笑)

そのまま流れるようにロキに促され、まず手始めにミズガルズに居る「盾の乙女」の手助けをすることになります。

その辺に落ちているものを拾ったり草花を採集したりと雰囲気が少しスカイリムに似ていますが、オープンワールドではなく基本的に一本道のアクションRPGになっています。

アイテムや装備をポーチに貯め込んで売ったり買ったり作ったりするのはもちろんのこと、サブクエストにチャンレンジしてみたり、しもべをレベルアップさせてみたりとVRゲームでは珍しいくらい普通にRPGしてますね。

また、このゲームにはちょっとしたパズル要素もあります。

個性豊かなしもべと協力してパズルを解く場面も

しもべは数種類いて出来ることがそれぞれ違います。このしもべ達を上手く使い分けパズルを解きながら先に進んで行きます。

この神の視点でオブジェクトを動かしてパズルを解く感覚は「Moss」に近いものがありますね。

自由移動のみのゲームなのでVR酔い耐性の低い人にはお勧めしずらいところもありますが、いろいろな要素を豪華に取り入れた大作ゲームであることは間違いありません。

このクオリティでクリアまで30~40時間はかかる(!)と言われるほど大作ゲーム。スルーするのはあまりにも勿体ないのではないでしょうか。

(日本語対応アリ・かなり高負荷なのでゲーム内のグラフィック品質を中・高に下げて遊ぶのを推奨)

Asgard's Wrath on Oculus Rift | Rift VR Games
モータルとして戦い、神として勝利を得ろ。 北欧神話の世界に没頭し、アスガルドの神になろう!革新的なコンバット・システムを使って剣術を磨き、独自の戦闘スタイルで敵を倒せ!いくつもの大いなる謎が君を待ち受ける…これらの謎を解けるのか?様々な英雄をコントロールし、動物達を従者に変えて一緒に敵と戦え! さあ、呼びかけに答えろ、...

最後に

ここ最近のALVRは複数の方が開発に携わっていて活気があり、短期間でどんどんバージョンが上がって行っているので見ていてワクワクしてきますね。なんだかGearVRでALVRのバージョンアップをワクワクしながら心待ちにしていた頃を思い出します(笑)

ALVRも解像度を150%にするとOculusLinkやVirtualDesktop並みに画質が上がるので、OculusQuest2で向上した動画再生能力でどれほど遅延が減るのか非常に興味があるのですが、まだOculusQuest2が届いていないので確認できていません。今日届くハズなのに……(涙

こちらの結果もきっとどこかに追記すると思いますので、興味のある方はぜひブログチェックやTwitterフォローなど宜しくお願いします。

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コメント

  1. EroNinja より:

    VirtualDesktop での無線と、ALVR は共存(と言うか、どちらも同じPCにインストール)出来るのでしょうか?
    出来るのであれば、状況により使い分けが可能なのでしょうか?

    • KYStoryKYStory より:

      できますが、それぞれが思い思いにSteamVR設定をいじって壊すことがあるのであまりお勧めしません。

      ALVRドライバの登録」の項目でSteamVRの初期化に触れているのも、このトラブルに見舞われた経験からだったりします。

      • EroNinja より:

        コメントありがとうございます。
        現状、安定している VirtualDesktop で運用して行きたいと思います。
        VirtualDesktop では、基本的に SteamVR のアプリしか無線動作しないため(Oculus のアプリや Microsoft版マインクラフト等、Oculusストアアプリで HUD が認識されない) ALVR なら動作するのではないかと(なんの根拠もありませんが)期待しています。
        但し、以前レビューされていた「バレットトレイン」は、なぜか無線動作が可能です。
        このあたり、動作不可の切り分けが難しいようです。

  2. Dellbear より:

    最近始めたAsgard’s Wrathなのですが、コードが煩わしくなり無線化してみました。それ自体はすんなりできたのですが、酒場から移動する時に左手メニューボタンをダブルクリックするとVDのホームに戻ってしまい、いろいろあるメニュー画面が出てきません…!
    記事を読むと問題なくできたようなのですが、どこかにコントローラーの割当があるのでしょうか…?
    今更で申し訳ありませんがご存知でしたら教えていただけると助かります…!

    • KYStoryKYStory より:

      とりあえず、VDでもALVRでもOculusLinkでも左手メニューボタンの長押しでゲームのメニュー画面に入れていますが、最近インストールした人は違っているのかな?

      VirtualDesktopの場合、左手メニューボタンのダブルクリックの他に、左手メニューボタンの長押しもデスクトップモード・VRモードの切り替え操作になっていますが、このモード切り替えの検知より先にゲームのメニュー画面が出てくるのでAsgard’s Wrathに限って言えば特に問題は無いと思います。

      コントローラー割り当ての設定画面は無いので、どうしても変えたい場合はゲームの設定ファイルを書き替えるなど超面倒なアプローチになってしまうかと思いますが、筆者はそんなことしなくても普通に終盤まで進んでいるので大丈夫ではないでしょうか。

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